福島隆史のCSRエピソード | 株式会社サステナビリティ会計事務所(SusA)

CSRコンサルタント福島隆史が、CSR報告書の読み方や考え方、 重要な用語の説明やエピソードを毎日更新します。 企業のCSRご担当者の方や、ステークホルダーの皆さまがCSR報告書について知見を深めていただければ幸いです。

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第三者所見が消えていく・・

   

CSR報告書の最後の頁あたりに掲載される第三者所見。

私は数百冊も読み込んで統計をとる研究者ではありませんから、
いつものようにものすごくアバウトなことを言ってしまいますが、
たぶん、減ってくるように思います。

なぜに?

答えは簡単。

先日、6月13日のCSRエピソードで、
会社案内との合冊は毒まんじゅうを呑み込んでしまうようなもの、
とお伝えしました。

会社案内との合冊が影響を与えてしまう結果において引き起こされる、
これは一つの事象なのです。

会社案内として使用する冊子の最後の頁に、
いろいろと会社の取り組みについてあーだこーだと、
どこぞの先生に高所から語っていただく第三者所見、
会社案内を発信する側の誰が掲載したいと思いますか?
そんなこと、冊子の制作目的や利用目的に合致しませんよね。

会社案内と合冊する手法、
CSR評価上位企業でも採用を始めたぐらいですから、
いわゆるすそ野クラスの、、CSRレポート?
意味なんてよくわかんないけれどおつきあい程度にとりあえず出しておこう、
みたいな多くの会社にとっては、
とっても魅力的な手法に映ることと思います。
どうせ一定のコストかけて制作開示するのなら、
会社案内やリクルート関係にも使えるようでありたい。
まさに経済合理的な行為です。

ということで第三者所見を廃止にする傾向、
レポート制作プロセスの中で増えてきているように私は今、
実感しています。

統計上、目に見えて減ってなくても今後、
本日ご紹介した内容が大きな減少要因として確実に作用してくるはず・・。

私はこの現象、
とても悲しいことと思っています。

ステークホルダーエンゲージメント、
日本ではほとんどなんちゃって、ぐらいの実施になっていて、
でも私はそれくらいでいいと思っているのですけれども、
その最低限の取り組み、といっていいのが、
第三者所見を受け取って、その対応を記載すること、
だと思っていたのですが。

それすらなくなる。。

おぉ、、、。

 - 第三者審査

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